探しにいくよ

ひとりごと。

星と限定味の雪見だいふく

こんばんは。

スター?つけてくださった皆様ありがとうございます。

 

はてなブログの仕組みをまだ理解できていません。

スターを差し上げます!というお知らせメールを事務局から受け取りましたが、

それこそ「スター?はてな?」という状態です。

 

Twitterの「いいね」のようなものかな?

ちょっとずつ仕組みを解りたいな。

 

今日はスターにちなんで「星」で小話を書いてみようと思います。

というのも、小さな頃から私は星になんて全然興味はありませんでした。

ずっと頭の上で輝いていたのだろうけれど、そんなの知らんもん、という感じ。

 

そこにあるけれど、認識していない。

あるから、何?

 

街に出ると、たくさん人がいて。

行き交う人、人、人。

顔、顔、顔の群れ。

でも、そこに意味はなくて。私に関係はなくて。

私を含めたみんなが記号になって、その場にいて、電車に乗ったり、バスに乗ったり、

商業ビルに入ったり、笑ったり、喋ったり、お店でランチを食べたり。

一人ひとりに輝く物語はあるのに。

それぞれに関係はなくて。例えば、今日、私がこの駅前にこなかったとしても、

今日のこの駅前のきらめきが変化をしていたとは思えない。

 

晩秋の柔らかな日差しに照らされた顔、顔、顔は懸命に生きている人々で。

それがこよなく愛しくて。

笑っている人も、無表情の人も、駆け足で駅ビルに入っていく人も、

その頭の中では、心の中では、家の中では、職場の中では、学校の中では、

何を抱えているのかわからない。喜びも試練もストレスも幸福もある。

それでもなお、太陽に照らされて生きる人々の顔は美しいと思いました。

 

 

さて、前置きが長くなりました。

小話です。

_____

 

夜にコンビニに行くのはすきじゃない。

最近、コンビニ強盗とかいう、物騒な事件も多いし、元々夜に出歩くのは嫌いだ。

でも、今夜はどうしてもアイスを買いたかった。

 

”オンライン飲み会しよう”

 

久しぶりのメールでの誘い。

 

ーー前はいつだったかな?

 

思い出せない。コロナ禍の真っ最中だったのは間違いない。あの時も、コンビニに行って、お気に入りのお菓子やドリンクを買い込んで準備した。PCの前に買ってきたものを並べたら、ワクワクした。

テストミーティングもちゃんとした。変に映っていないか、入念にチェックした。家にいるのだから、着飾りすぎても変だし、でも、パジャマも恥ずかしい。程々のかっこうとはなんだろう? ものすごく悩んだっけ。結局、みんな、思ったより普通だったけど。

格好より、誰も、飲食している人がいないことの方にびっくりした。あれ? オンライン飲み会って、飲み食いしながら喋るんじゃなかったっけ? 

 

”すっごい食べてるねー(笑)”

 

ーー食べないの?と、聞きかかったけれど、聞けなくて、夕ご飯がまだだったから、と、言い訳した。楽しみだった気持ちが27%ぐらい、萎んだ。最終的には、楽しかったけど。

 

コンビニは、歩いて数分。

絶対にいつもは夜には行かない。

 

家を出ると、急に冷え込んだせいで、吐く息が白かった。

街灯のにじむ光彩に、あたしの息が泡のように溶けていく。

 

ーー雪見だいふくの、白い恋人味にしよう!

 

限定味だから、試しているの、と言える。限定味は今しか食べられないし、コンビニのお姉さんに、もうすぐ売り切れだよと、強引に勧められたの、と言える。

これは本当。今日の昼間コンビニでそう言われたの。

 

だから嘘じゃない。

 

両手を合わせて、もう一度息を吐く。自分の手をみる。広がっていく白い息の先には、街灯の柱があって、目線を上げると、光に包まれた輝く星があった。

 

あたしは歩き出す。

あの時の、コンビニのお姉さんの輝く笑顔を頼りにしながら。

 

 

おしまい。